
「AIで画像を作れるツールは色々あるけど、結局どれが一番?」
そんな疑問に、Recraft V3が一石を投じています。
MidjourneyやOpenAIを超える評価(Hugging FaceのELOスコア1172)を受けたこのツールは、単なる“画像生成”にとどまらず、デザイン制作全体を支援するオールインワンAIプラットフォームです。本記事では、実際の使用感とあわせて、特長や機能を徹底解説していきます。

Recraft V3ってどんなツール?
Recraft V3は、デザイナー向けに開発されたAI画像生成ツールであり、以下のような強みがあります。
- 長文テキストにも対応した画像生成
- 正確なテキストの配置やサイズ指定
- ベクター形式の高精度出力
- 投げ縄ツール・AI消しゴム・アウトペインティングなど多機能搭載
しかも、商用利用もOK(有料プラン)で、生成画像の権利はユーザーに帰属。無料プランでも十分実用的で、マーケターやSNS運用者にもおすすめできます。
主な機能と使いどころ
1. ブランドカラーやスタイルを自動で統一
「デザインに統一感が出ない...」そんな悩みも、Recraftなら解決。
スタイルやカラーを設定すれば、複数のビジュアルを一貫性のあるトーンで自動生成してくれます。
2. ベクター画像を高速生成
ロゴ・チラシ・Webバナーに欠かせないベクター画像もAIで一発生成。
拡大・縮小しても画質が劣化せず、DTPや印刷物にも安心して使えます。
3. AI提案×人間の微調整=最強
ゼロから考える必要はナシ。AIがベースデザインを提案してくれるので、
そこから自分好みにアレンジするだけで時短かつ高品質なデザインが完成します。
4. 直感的なリアルタイム編集が可能
ポスターの文字位置やロゴの微調整もリアルタイムに、直感的に編集可能。
手間がかかりがちな細部の作業も、スムーズに進められます。
実際に使ってみた!主要機能をレビュー
image機能(0→1の画像生成)
一般的なプロンプト入力型の画像生成に加え、「投げ縄ツール」や「背景生成」などの高度な機能も搭載。
- 投げ縄ツールで指定した部分だけを差し替え
- 背景だけをAIが瞬時に生成
スタイル選択で世界観の統一も楽々
1.styleを選んで、プロンプトを入力(日本語対応)する→画像は2パターン生成される

2.投げ縄ツールで熊のぬいぐるみを囲み、『Modify area』をクリックすると、違うデザインのぬいぐるみに変わる


3.囲った部分に新しいプロンプトを入力すると、元の画像に馴染んでプロンプト通りの画像が生成される

使用感
画像生成のスピードは他のツールと比べてもかなり速く、クオリティも高め。投げ縄ツールで選択した部分も違和感なく置き換えられ、自然に元画像に溶け込んでいました。 ただし、何もない空白エリアに要素を追加することはできなかったのが少し惜しい点。なお、自分で用意した画像でも基本的な編集機能は問題なく使えました。
背景生成
「背景だけを差し替えたい」ニーズに対応。プロンプトを入れるだけで、AIが違和感のない背景画像を即生成。
『Change backgraund』をクリックして、背景にしたいものを入力→背景が変更された画像が2パターン生成されます


使用感
生成スピードは他の画像生成AIと比べても速く、仕上がりの精度も高いと感じました。
投げ縄ツールで指定した部分の変更も違和感がなく、元の画像に自然に馴染んでいたのが印象的です。
ただし、空白部分を選択して新しい要素を追加することはできず、その点はやや制限を感じました。
なお、自分で用意した画像にも同様の編集機能を使うことができたのは大きな利点です。
mockup機能(商品イメージ化)
Tシャツ・マグカップ・フラッグなど、生成画像をプロダクトに即配置できるmockup(モックアップ)機能。
- 生成した画像をマグカップにドラッグ&ドロップするだけで反映
- 実際の販売用デザイン確認やクライアントへの提案資料に最適
1.mockupを選択して、作りたいプロダクトをプロンプトに入力

2.mockupに入れたいデザインを生成→マグカップの画像にドラッグ&ドロップすることでマグカップにデザインが反映される


使用感
作成したデザインを手軽にmockupへ反映できるのは大きな魅力。ただし、mockup機能はRecraft内で生成した画像にのみ対応しており、自分で作成したプロダクト画像やアップロードした画像には使用できなかった点は少し残念でした。
frame機能(サイズ・テキスト調整)
画像の縦横比変更、テキストのレイアウトやスタイルの調整が可能。
- 画像サイズに合わせて自動で背景が拡張
- 入力したテキストをデザインに溶け込むように配置してくれる
1.『frame』を選択し、上に画像を配置

2.テキストを配置→『Modify area』をクリックすると、デザインに沿ったテキストに変更され、スタイルも変更されます。画像の背景もフレームの大きさに合わせて拡張


使用感
サムネイル作成やグラフィックデザインの現場で十分に活用できるツールだと感じました。特に、デザインの壁打ちやプロトタイプ制作には強みがあり、さまざまなスタイルに合わせたビジュアルを柔軟に作成できます。
ただし、生成された画像に影が強く入ることがあり、そのまま使用する場合は仕上がりのチェックと調整が必要です。
まとめ|Recraft V3は「AI×デザイン」の新しいスタンダード
Recraft V3は、ただの画像生成ツールではありません。
「アイデア出し」から「プロトタイプ制作」まで、デザインの一連の流れをAIが伴走してくれる革新的なツールです。
- 投げ縄・背景・mockup・frameなど編集機能が豊富
- 商用利用OK&画像の所有権はユーザーに
- 無料プランでもかなりの機能を体験できる
その一方で、「自作画像に一部機能が使えない」といった制約もあるため、用途に応じて無料プランから試してみるのがおすすめです。