
こんにちは!AROUSAL Tech.広報部です。
ついにChatGPTの最新モデル「GPT-5」が登場しました。
SNSやニュースでも話題になっていますが、「結局、GPT-4と何がどう違うの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
実際、性能が大きく進化した一方で、「前のほうが好きだった」という声もあり、ユーザーの反応はさまざまです。
スピードや正確性だけでなく、会話の雰囲気や安全性のルールまで変わったため、“進化”と“変化”の両方を理解することが大切です。
そこで本記事では、一般ユーザーの目線で分かるGPT-5とGPT-4の違いを徹底比較。
性能面の進化ポイントから、SNSで話題になったリアルな声、そして用途に合わせた使い分けのヒントまで、まるっと解説します。
まずはおさらい!GPT-5ってなに?

GPT-5は、OpenAIが2025年8月8日に公開した最新の大規模言語モデル(LLM)です。
「ChatGPT」という名前でおなじみのサービスの中核部分が、もともとのGPT-4から、今回このGPT-5にアップデートされました。
ユーザーが切り替えなくても“最適解”
これまでのGPT-4では、「推論モード」や「高速モード」、「じっくり考えるモード」など、モデルを手動で切り替えて使い分ける必要がありました。
GPT-5では「ルーター機能」が追加され、AIが質問や依頼の内容を見て、自動で最適な思考モードを選びます。
例えば・・・
- 「明日の東京の天気は?」 → 高速モードで即答
- 「この長文を要約して改善案を出して」 → 深く考えるモードで精度重視
ユーザーは何も意識せず、いつでも“ちょうどいい答え”を得られるようになりました。
長文も余裕の処理能力
もう一つの大きな進化は、扱える情報量の大幅拡大です。
GPT-4では数万トークン(数万単語)レベルが限界でしたが、GPT-5は40万トークン規模まで拡張。
これは英語の長編小説数冊分、もしくは大規模なプログラム全体を一度に読み込めるレベルです。
これにより、次のような使い方が可能になりました。
- 長編レポートや大量の議事録を一括で分析
- 大規模なコードのバグを全体の流れを踏まえて修正
- 複数の資料や記事をまとめて比較し、総合的な結論を導き出す
つまりGPT-5は、「頭の切り替えも速く、記憶力も抜群な頼れるアシスタント」に進化したと言えるでしょう。
ここが違う!GPT-5の頭の良さ

GPT-5の進化を一言でいうと、「より正確に、より効率的に、より深く考えられるようになった」ということです。
単なる知識量の増加だけでなく、答えの出し方そのものが賢くなっています。
1. 間違いが減った“精度の進化”
GPTシリーズでよく話題になる「もっともらしく間違える」現象(ハルシネーション)が、GPT-5では大きく減少しました。
たとえば、GPT-4ではニュース記事や統計データを引く際に、存在しない日付や出典を作ってしまうケースがありましたが、GPT-5ではその発生頻度が明らかに低下しています。
これは単純に学習データが増えたからではなく、内部での検証プロセスが強化されたことによるもの。答えを出す前に「これで本当に合っているか?」を一段階チェックする仕組みが改善されています。
2. 無駄なく答える“効率性”
GPT-5は、同じ内容を説明するのに必要なやり取りが少なくなりました。
例えば長文の要約依頼をしたとき、GPT-4では「全体の概要→細かいポイント→まとめ」と複数ターンに分けて聞き返してくることもありましたが、GPT-5は最初の返答で必要な情報をきちんと押さえてくれます。
この効率化は裏側でトークン使用量(文章量)の最適化が行われているからで、結果としてレスポンス速度が向上し、利用コストの削減にもつながっています。
3. 難しい質問にも深く対応
論理的な推論や多段階の思考が必要な質問に対して、GPT-5はより安定して正解に近い答えを出せるようになりました。
例えばこんなケースです。
- GPT-4の時:「この売上データと在庫データを分析して、来月の需要予測を立てて」と頼むと、条件の一部を見落とすことがあった。
- GPT-5の時:データの全体像を把握し、足りない情報を先に質問してから分析に入るため、より精度の高い予測が可能になった。
こうした「情報を補完しながら答える姿勢」は、単なる回答マシンから“対話型の思考パートナー”へ進化したことを感じさせます。
プログラミングもお手のもの

GPT-5は、コードを書く力が大幅に進化しました。
単に動くプログラムを出すだけでなく、見た目や使い勝手まで考慮した「完成度の高いコード」を作れるのが特徴です。
デザイン性まで考えたコード生成
GPT-4の頃は、指定された機能を持つコードを出すことは得意でも、色やレイアウト、文字間隔などデザイン面はシンプルなまま、というケースが多く見られました。
しかしGPT-5では、指定がなくても見やすく整ったUI(ユーザーインターフェース)を実装してくれます。
たとえば「シンプルで見やすいToDoアプリを作って」と依頼すると、背景色や余白、ボタンのデザインまで自然に整えたコードを返してくれます。
短い指示から高度な成果物まで
OpenAIのデモでも話題になったのが、「短い文章だけで3D城のゲームを自動生成する」というもの。
わずか数行の指示から、3Dモデル、操作方法、背景音楽まで含めたプログラムを出力できるのは、GPT-4にはなかった強みです。
大規模コードのバグ修正にも対応
もう一つの進化は、大規模なコードベースの理解力です。
最大40万トークンの処理能力により、数十万行のプログラムを一度に読み込み、バグの原因を全体の流れから特定できます。
これにより、部分的な修正だけでなく「この構造自体を見直したほうが良い」というアーキテクチャレベルの提案も可能になりました。
つまりGPT-5は、エンジニアにとって設計からデバッグまで任せられる相棒のような存在に進化しています。
文章力の伸びしろがすごい

GPT-4もすでに文章作成に定評がありましたが、GPT-5ではさらに「人間らしい文章」を書く力が増しています。
単に情報を並べるだけでなく、文の流れや感情表現まで自然になり、読む人に伝わりやすい文章を作れるようになりました。
創作分野での進化
物語や詩のようにルールがあいまいで感覚的な文章でも、GPT-5は自然に書き継ぐことができます。
たとえば「秋の切なさをテーマに詩を書いて」と依頼した場合、GPT-4ではやや型にはまった表現が多かったのに対し、GPT-5は情景描写や感情のニュアンスがより繊細になっています。
- GPT-4:説明的でわかりやすいが、やや無難
- GPT-5:説明と描写のバランスが良く、情景が頭に浮かぶ
実用文章での進化
ビジネスメールや報告書など、正確さと読みやすさが求められる文章でも力を発揮します。
GPT-5は、指示があいまいでも適切な構成とトーンを選び、すぐに使える文章を生成します。
例)「新サービス発表の社内メールを書いて」
- GPT-4:事実を淡々とまとめる傾向
- GPT-5:事実だけでなく、読む人の反応を意識した言い回しを自然に盛り込む
あいまいなアイデアも形にできる
「なんとなくこういう雰囲気で」といったぼんやりした指示でも、GPT-5はイメージを言語化して形にできます。
これは文章構成の柔軟さが増したことと、会話の中でヒアリング的に質問を返せるようになったことが理由です。
つまり、GPT-5は創作の豊かさと実用の正確さを両立できるライティングパートナーに進化したと言えます。
専門知識も“より人間らしく”

GPT-5は、知識の正確さや幅が広がっただけでなく、専門分野でのやり取りの仕方がより人間らしくなりました。
特に医療や法律など、情報の正確性と慎重さが求められる領域で進化が顕著です。
医療分野での使い方が向上
GPT-5は健康や医療の質問に対して、単に症状と原因を列挙するだけではなく、「追加で確認すべきポイント」を提案してくれるようになりました。
例:

あなた
「ここ数日、頭痛が続いています」

GPT-5
「頭痛の原因はいくつか考えられますが、他に吐き気や視覚の異常はありませんか?」
「生活習慣や最近の睡眠状況についても教えていただけると、より適切にお答えできます。」
このように、情報を補うための質問を返すスタイルは、まるで医師の予診のようです。
法律・金融・教育などでも対応力が向上
法律相談では「一般的な法制度」の説明だけでなく、国や地域によって異なる事情も踏まえて説明してくれます。
金融や教育に関する質問でも、条件を聞き返しながら、より現実的で適用可能な回答を出す傾向があります。
「一方的に答えるAI」から「会話で深めるAI」へ
GPT-4までは、聞かれたことにストレートに答えるだけのケースが多かったのに対し、GPT-5では双方向的なやり取りが増えました。
「こういうケースも考えられます」「この情報があればもっと具体的にお答えできます」といった形で、会話を広げながら精度を高めていきます。
つまりGPT-5は、専門知識をただ持っているだけでなく、人間らしい聞き方・答え方ができるアシスタントへと進化したのです。
会話の雰囲気がちょっとクールに?

GPT-5を使ってみると、多くの人がまず感じるのが会話のトーンの変化です。
以前のGPT-4は、ユーザーの気持ちや意図に寄り添う柔らかい言い回しが目立ちましたが、GPT-5はより事実重視・ビジネスライクな話し方にシフトしています。
正確性重視のスタイルへ
GPT-5は、間違っていると判断すればためらわずに訂正し、わからないことは「わかりません」と率直に答えます。
これは信頼性向上という点では大きなメリットで、特にビジネスや学習目的で使うユーザーからは高評価です。
「寄り添い感」が減ったという声も
一方で、SNSではこんな意見も見られます。
- 「GPT-4のほうが人間らしく、温かみがあった」
- 「雑談が楽しくなくなった気がする」
- 「正しいけど、冷たく感じる瞬間がある」
特に日常会話や創作活動で長くやり取りする場合、GPT-5の現実的でドライな回答が物足りなく感じられるユーザーもいます。
賛否両論の背景
この変化は意図的なもので、OpenAIはGPT-4で見られた“必要以上に同意する”傾向(sycophancy)を抑えるために調整を行ったと説明しています。
つまり「感じの良さ」よりも「事実の正確さ」を優先する方針に舵を切ったわけです。
まとめると、GPT-4は“温かく寄り添うフレンドリーな先輩”だったなか、GPT-5は“冷静で正確なプロフェッショナル”、のようなイメージになったと言えるでしょう。
安全性と慎重さがレベルアップ

GPT-5では、性能や会話スタイルの変化だけでなく、安全性の強化も大きなアップデートポイントになっています。
これは、AIが誤って有害な情報や違法行為につながる指示を提供してしまうリスクを減らすための改良です。
危険な質問へのガードがより厳しく
GPT-4でも危険・違法行為に関する質問には制限がありましたが、GPT-5ではそのフィルターがさらに厳密になりました。
たとえば…
- 危険物の製造方法
- 違法行為の具体的手順
- 個人情報の悪用につながる行為
こうした依頼には、以前よりも早い段階でストップをかけるようになっています。
“セーフコンプリーション”機能の導入
GPT-5では新たにセーフコンプリーションと呼ばれる安全策が組み込まれ、危険な質問に対しては詳細を避け、代わりに安全な代案や一般的な説明を返す傾向が強まりました。
これにより、不用意に有害な情報を提供するリスクは減少しています。
メリットと副作用
- メリット:利用者が無意識にリスクのある行動を取ってしまうことを防げる。教育や企業利用にも安心。
副作用:「もっと深く知りたいのに答えが浅くなった」と感じる場面が増える可能性あり。
たとえば法律や医療の話題では、実務的なアドバイスよりも「専門家に相談してください」という形式の答えが返りやすくなりました。
この慎重さは安全のために必要な一方、ユーザーによっては物足りなさにもつながります。
つまり、GPT-5は“守りを固めたAI”になったと言えます。安全性が高まったことで安心して使える反面、答えの深さを求める場面では少し距離を感じることもあるでしょう。
ユーザーの本音とOpenAIの神対応

GPT-5が公開された直後、SNSやコミュニティではさまざまな声が飛び交いました。
「精度も速度も上がって最高!」という賛辞がある一方、「GPT-4のほうが温かみがあって好きだった」という声も少なくありませんでした。
好意的な声
- 「正確性が明らかに向上している」
- 「長文や複雑な依頼も一度でしっかり答えてくれる」
- 「コード生成や文章作成が実用レベルで頼れる」
特に業務や学習目的で使うユーザーからは、正確さ・効率性・安定性の向上が高く評価されています。
否定的な声
- 「雑談の温かみや人間味が減った」
- 「GPT-4のほうが話していて楽しかった」
- 「創作活動でキャラクターの設定を長く覚えてくれなくなった」
こうした声は特に、日常的に長く会話を続ける使い方をしていたユーザーから多く上がりました。
OpenAIの迅速な対応
これらの反応を受けて、OpenAIは異例の速さで対応を発表。
なんとGPT-4を選べる「レガシーモード」を復活させ、Plusプランのユーザーであれば自由に切り替えできるようにしました。
さらに、GPT-5の初期挙動の改善や利用制限の緩和も進め、「性能面の進化を活かしつつ、好みに合わせて使える環境」を整備しています。
結局どっちがいいの?使い分けのススメ

GPT-5とGPT-4、それぞれに強みがあり、どちらが“正解”というわけではありません。
大事なのは、あなたがどんな目的でAIを使うのかによって選び分けることです。
GPT-5が向いているケース
- 正確さが最優先の業務や学習
- 複雑な資料分析や大量データの処理
- コード作成や大規模なプログラムのバグ修正
- 医療・法律など専門分野の質問
- 少ないやり取りでスパッと答えが欲しいとき
GPT-5は事実重視で効率的。守備範囲も広く、特に実務では頼れる存在です。
GPT-4が向いているケース
- 雑談や長時間のやり取りを楽しみたいとき
- 創作活動でキャラクターやストーリーをじっくり育てたいとき
- 人間らしい温かみのある対話が欲しいとき
- 感情表現や寄り添いを重視する場面
GPT-4はフレンドリーさと共感性が魅力。日常のパートナーとしては根強い人気があります。
ハイブリッド活用という選択肢
PlusプランやProプランでは、GPT-4とGPT-5を切り替えて使えます。
例えば…
- 調べ物や分析はGPT-5
- 雑談や創作はGPT-4
このように使い分けることで、両方の長所を最大限に活かせます。
結論として、GPT-5は“クールで頼れるプロ”、GPT-4は“温かく寄り添う先輩”のような存在。
あなたの目的や好みに合わせて、うまく付き合っていくのがベストです。
まとめ
GPT-5は、性能・会話スタイル・安全性のすべてにおいて進化を遂げた最新モデルです。
特に大きかったのは以下のポイントです。
- 精度の向上:事実に基づいた回答が増え、ハルシネーションが減少
- 効率化:少ないやり取りで答えに到達できるテンポの良さ
- 処理能力アップ:40万トークン規模の長文・大規模コードも余裕
- 会話の変化:正確でクールな雰囲気に、寄り添い感はやや控えめ
- 安全性の強化:危険・違法行為に対するガードが一層厳密に
- 専門分野対応:医療・法律などで人間らしい双方向のやり取りが可能
一方で、「温かみのあるやり取りが減った」「雑談や創作はGPT-4が良かった」という声も根強く、用途による使い分けが重要になっています。
もし切り替えが可能なプランなら、調べ物はGPT-5、会話や創作はGPT-4と使い分けるハイブリッド運用が最も効率的です。
AIの進化は、単なる性能アップだけではなく、会話体験やユーザーとの関係性にも影響を与えます。
新しいモデルに触れるときは、数字上の性能差だけでなく、自分がAIに求める「距離感」や「役割」も意識してみてください。