
三菱電機が組み込みソフトウエア開発に生成AIを導入し、エンジニアの作業工数を最大40%削減できる見込みであることが明らかになりました。
同社はAnthropic(アンソロピック)社の最新AIモデル「Claude 3(クロード 3)」を活用し、過去の開発ドキュメントの要約作成や検索効率化に成功しています。
AROUSAL Techの代表を務めている佐藤(@ai_satotaku)です。 今回は、三菱電機が生成AIを活用で組み込みソフト開発の工数40%削減するというトピックについてお話します。 Claudeという言葉もよく耳にしたり、記事を見たりすることが多くなってきましたが、それ以上に、大手企業がどんどん生成AIを活用して成果や実績を上げ始めています。 これは生成AIが実用可能になってきたという側面もあると同時に、企業やビジネスマンが生成AIの存在やすごさに気づき始めているということです。 いえ、すでにこういったニュースが見られるということは、気づいている人たちはとっくの昔に気づいていて、すでに成果を出すという段階まできているということです。 情報のスピードは速いですが、少しでも取り残されないように、活用を前提とした生成AIの知識をつけ、実践に活かしていきましょう。 感想をX(旧Twitter)でポストしていただけると嬉しいです。メンションも大歓迎です! |
Claude 3がもたらす革新的な効率化

三菱電機は、Claude 3を用いて過去数10年分のソフトウエア開発関連ドキュメントの要約を自動生成しました。
これにより、エンジニアが改修対象のソフトウエア仕様書を検索する際の精度が向上し、作業時間の大幅な短縮につながっています。
AWSの「生成AIディスカバリーワークショップ」で実現したPoC
2023年11月頃から、AWS(Amazon Web Services。世界で最も利用されているパブリッククラウドサービスの名称。)の「生成AIディスカバリーワークショップ」を通じて取り組みが本格化しました。
関係者へのヒアリングや作業プロセスの洗い出しを経て、2024年1月にPoC(Proof of Concept。コンセプト実証。)を開始しています。
マルチモーダルAI「Claude 3」の威力
Claude 3はテキストだけでなく画像にも対応するマルチモーダルAI(異なる情報源から情報を収集し、統合する人工知能システム)モデルです。
これにより、仕様書に含まれる図表も解析対象となり、より包括的な情報抽出が可能になりました。
AWSの生成AIサービス「Amazon Bedrock」を活用したAI導入
三菱電機はAWSの生成AIサービス「Amazon Bedrock」を通じてClaude 3にアクセスしています。
これにより、セキュリティが確保されていて、利用負荷増大に対応可能な環境でAIを活用できる体制を整えています。
今後は生成AI活用の範囲をさらに拡大
三菱電機は今後、実用上必要最小の機能を備えたプロダクトとして、従業員向けのアプリケーションを開発する予定です。これにより、生成AI活用の範囲をさらに拡大していく方針です。
まとめ
三菱電機の取り組みは、生成AIが製造業の開発プロセスにもたらす大きな可能性を示しています。
Claude 3とAmazon Bedrockの組み合わせにより、過去の膨大なドキュメントを効率的に活用し、エンジニアの作業効率を飛躍的に向上させることが可能になりました。
引用元
公式サイト