
皆さんこんにちは!AROUSAL Tech.広報部です。
今回は、現在注目を集めている「生成AIパスポート試験」の全貌に迫ります。
生成AIパスポートは、AI初心者のために誕生した、生成AIリスクを予防する資格試験です。
昨今の生成AIブームから、「AIについての知見をもっと深めて有効活用したい」と考える人が増えている現代。そんな社会において、「AIについてよく知っている人だ」と客観的に証明できる生成AIパスポートは、これからますますそのニーズを増していくことが考えられます。
そんな中で、生成AIパスポートを受けてみよう!と思っても、「試験はいつ実施されるの?」「費用は高い?」「 合格率は?」「 試験の対策法が知りたい!」といった疑問や不安を抱く方も多いはず。
本記事では 2025 年最新版 の公式情報をもとに、試験概要から日程・受験費用・難易度・効率的な学習ステップまでを1 本で丸ごと解説していきます。
生成AIパスポートとは?概要について

生成AIパスポートは、一般社団法人生成AI活用普及協会(通称:GUGA)により運営されている、「生成AIに関する基礎的知識やスキルを証明する民間資格」です。
主な目的としては、「AIによるコンテンツ生成方法・事例に加え、個人情報保護、著作権侵害、商用利用可否といった注意点」などのAI初心者が陥りがちなリスクについて理解を深めることができます。
試験の基本情報は以下のとおりです。

生成AIパスポート試験は、2月/6月/10月の年3回に渡り受験が可能で、自宅で受験することができるIBT方式(=インターネット経由)の試験体制が取られています。
試験は全部で60問で、全てが4択の選択式で行われます。
試験時間は60分間ですので、1問あたり1分で解ききる訓練が必要です。
合格ラインについては明示されていないものの、48問以上の正答がひとつの基準であると言われています。
全体の合格率は75%~77%と比較的高いものの、全体の4人に1人は不合格となる計算ですので、油断は禁物です。
生成AIパスポートを取得するにあたって必要な勉強時間は、約20時間ですので、忙しい社会人の方でも平日働きながらや、休日にまとめて勉強の時間を取ることで無理なく合格ラインを目指すことが出来ます。
個人受験も団体として申し込んで受験することも可能で、それぞれ申し込みの窓口や資格取得に係る費用が異なるため、注意が必要です。
生成AIパスポートを取得するメリットについて
生成AIパスポートを取得するにあたっては、以下のメリットが考えられます。
- AIについての知見が深いことを客観的に示す指標となる
- 転職時など、履歴書への記載も有効
- AIの抱えるリスクや基本的な必要知識を網羅することができる
特に、この資格は2024年2月に第一回目の試験が行われた比較的新しい資格ですので、履歴書に記載しておくことで「しっかりと社会の時流に自分で乗ることのできる人材」だとアピールでき、おすすめです。
生成AIパスポートは簡単?難易度について

結論、生成AIパスポートは「やや簡単」な資格であると言えます。
理由は、以下の3つです。
- ターゲットが「AI初心者」のため、シラバスや試験内容が初学者でもわかりやすい内容になっているため
- 合格率が75%を越えるなど、受験した4人に3人が合格できる計算
- 試験合格に必要な勉強時間が約20時間と短めで、負担が少なく取得することができる
最新のAI情報にキャッチアップしながらも、リスク管理などについての知見を深めることができる生成AIパスポート。
加えて受験難易度もそれほど高くないということで、コスパ・タイパのよい資格だと言えるでしょう。
他資格との難易度比較
概要 | 合格率 | 勉強時間 | |
生成AIパスポート | 生成AI初心者向け。GUGA主催。AIで起こり得るリスク知識 | 75% | 20時間 |
G検定 | AIに関する様々な技術的な手法やビジネス活用のための基礎知識。JDLA主催。 | 65% | 40時間 |
ITパスポート | ITに関する基礎的な知識を証明する国家試験。 | 50% | 180時間 |
基本情報技術者 | IT業界で働く上で必要な基礎的な知識と技能が問われる国家試験。 | 40% | 200時間 |
生成AIパスポートの難易度を他の資格と比較してみました。
IT系の基本的な資格の中では難易度がそれほど高くなく、取りやすいことが比較することでより浮き彫りになりましたね。
もちろん民間資格のため、ITパスポートや基本情報技術者の資格に比べるとITの専門性を示す上ではパンチが弱い印象がありますが、AIの資格は今後どんどん知名度も上がり、重宝されていくことが予想されるため、まずは一度大まかなAIについての時流を知っておくという意味でも受けて損はないでしょう。
生成AIパスポートはいくらで受けられる?費用について

生成AIパスポートは、法人・個人の2つの受験ルートが用意されており、それぞれ受験費用が異なります。
さらに、法人で団体受験すると適用される割引が用意されているため、以下で詳しく説明していきます。
法人の場合

法人で受験する場合の受験費用は、基本的に11,000円/人です。
受験に必要な手順は、以下の通りです。
【GUGAに会員登録】>【団体受験の申し込み要項入力】>【請求書/クレジットカード/Paypayのいずれかで支払い】
GUGA会員となることで、人数の下限が取り払われる他、受験費用・公式テキストともに最大20%の割引が適用され、お得に受験することができます。
個人の場合

個人で受験する場合の受験費用は、学生が5,500円/人、学生以外は11,000円/人です。
受験に必要な手順は、以下のとおりです。
【公式サイトの申込みフォーム入力】>【クレジットカードもしくはPayPayで支払い】
生成AIパスポートの試験対策はどう行う?

生成AIパスポートは、先述のとおり難易度自体はそこまで高くない資格ですが、確実に合格するためにはしっかりとスケジュールを決めて、効率的に勉強していく必要があります。
無料で試験を体験できる公式アプリや、有償ですが公式の問題集等もあるため、詳しく紹介していきます。
公式アプリ・問題集について

主催元のGUGAが出している公式アプリでは、誰でも手軽に無料で「生成AIパスポート試験」を簡易的に体験することができます。
また、楽天やKindleでは公式問題集の販売も行っています。(定価:税込2,900円)
しかし、メルカリなどで中古品が安く販売されているため、そちらで勉強するのもよいでしょう。
生成AIパスポート試験の例題
これまで、試験の概要についてお伝えしてきましたが、実際の試験ではどのような問題が出題されるのか気になる方も多いと思います。
以下にて、実際の生成AIパスポートの問題を解いてみましょう。全部で3問あります。
問1. 機械学習における「入力したデータに対して正解データのペアを与えず、データ自体のパターンや構造をモデルが自己で発見することでトレーニングする手法」に該当する選択肢を1つ選びなさい。
① 教師あり学習
② 教師なし学習
③ 強化学習
④ 過学習
答 : ②
問2. テキスト生成 AI にできることとして不適切な選択肢を1つ選びなさい。
① 短時間での文章の生成
② 正確な情報の抽出
③ プログラミングコードの修正
④ カスタマーサービスの自動化
答:②
問3. ディープフェイク技術に関して不適切な記述をしている文章を1つ選びなさい。
① ディープフェイク技術は特定の人物の顔を映像に合成したり、自分の声を他人の声に変換したり、目的に応じて高度にカスタマイズすることができる。
② ディープフェイク技術は主に GAN や VAE を活用している。
③ 高度に進化したディープフェイク技術は、AI 技術をもってしても情報の真偽を見分けることができないことがある。
④ ディープフェイク技術が悪用されると詐欺やなりすましリスクが高まるので厳格に法律で規制されている。
答:④
一般的な常識を問うような問題に加えて、ディープフェイクや語句のチェックなど幅広い分野で出題されていることがわかります。
問題集を網羅しておくことが合格への鍵となります。
まとめ
本記事では、生成AIでパスポートの概要や費用・難易度について網羅的に紹介してきました。
概要 | 生成AI初心者向けの民間資格。AIにおけるリスクや最新動向についてのキャッチアップができる。 |
難易度 | 易しめ(合格率75%、勉強時間20時間) |
費用 | 学生:5,500円、一般:11,000円 団体での申し込みも可能で最大20%割引 |
試験対策 | 公式アプリ、公式問題集を利用 |
現代社会において欠かせない知識やスキルとなりつつある生成AI。
その時流に上手く乗れているかどうかを客観的に示すことのできる生成AIパスポートという資格は、まさに今取得しておくべき資格と言えます。
転職や就活のよい足がかりにもなるはずですので、この機会にぜひ受験を検討してみてください。