.png&w=750&q=85)
みなさんこんにちは。アローサル・テクノロジーの佐藤です。
リスキリングに関する調査結果から、企業における取り組みの現状と課題が明らかになりました。企業の84.9%が業務活用を実施し、78.5%がリスキリングを重要不可欠と認識しているとのことで、非常に高い数字になっていると思います。
それについての所感を改めて書きましたので、見ていきましょう。
具体的な実施状況と特徴
実施アプローチ
経営主導のトップダウンアプローチが主流となっており、デジタル化・DX推進を主な目的としています。特に非IT人材のデジタルスキル向上が重要視されています。
予算規模と施策
予算規模は500万円以上1000万円未満が中心で、主な施策として内部研修と外部研修をしっかり併用しているようです。
業界別の特徴と成果
製造業の特徴
意外にも製造業は他業種と比較してリスキリング実施率が特に高くなっており、設計業務やマニュアル作成などでの活用が進んでいるようです。
成果実感
約80%の企業が具体的な成果を実感しており、特に以下の点で効果が表れています。
- 人材再配置の実現
- 実務でのスキル活用(約50%)
- 中小企業での高い成果実感
課題と今後の展望
主な課題
- 企画・リソース要因の不足
- 学習の習慣化の困難さ
- 従業員任せの運営
- 実務との乖離
成功のポイント
学びの文化の醸成が重要で、部署ごとの勉強会やコミュニティ活動の活性化が効果的であると思っています。
活用事例
- 顧客情報調査
- 議事録作成
- FAQ対応
- 研修コンテンツ作成
- プログラミング技術
そして、社内でのAI環境整備も進んでおり、41%の企業が社内向けAIプラットフォームを導入しているようです。
まとめ
企業におけるリスキリングへの取り組みは、もはや選択肢ではなく必須の経営戦略として定着していると言っていいでしょう。8割以上の企業が業務での活用を実現し、具体的な成果を実感している事実は、その有効性を明確に示しています。
特筆すべきは、製造業を含む幅広い業種での展開が進んでいることです。従来のホワイトカラー業務だけでなく、設計や建設、防災など、様々な分野での活用可能性が広がっています。
ただし、成功への道筋は単なる研修実施だけでは確立できないできないため、経営陣主導の明確な戦略、適切な予算配分、そして何より組織全体での学びの文化醸成が不可欠と思っています。今後は、より実務に即した効果的なプログラムの開発と、持続可能な学習環境の構築が、企業の成長と競争力を左右する重要な要素になるでしょう。
参考
Reskilling Camp「リスキリング調査レポート~未来を形成するリスキリングと生成AI(ChatGPT等)によるビジネス変革の新潮流~_2024年9月版」