
こんにちは。AROUSAL Techの広報部です。
AI技術の進化は日々加速しており、企業の動向や規制の進展、教育分野への応用など、多くの注目すべきトピックが登場しています。
今週の主要なAIニュースとWA²でご紹介したAIニュースをまとめました。
それではやってきましょうー!
今週の主要なニュース
1.ディズニーがOpenAIに10億ドル出資、人気キャラクターをAI動画生成ツール「Sora」で活用へ
米ウォルト・ディズニー・カンパニーがOpenAIへ約10億ドル(約1500億円)を出資し、人気AIツール「Sora」とジェネレーティブAI分野で戦略的提携を結ぶと発表しました。本契約により、マーベル、ピクサー、スター・ウォーズ、そしてミッキーマウスなど200以上の象徴的キャラクターが、ユーザーの指示に応じて短いAI生成動画として利用可能になります。出資は3年間のライセンス契約に基づき、ディズニーはOpenAI製品の主要な顧客にもなり、ChatGPTの社内利用やDisney+での動画掲載も計画されています。一方、俳優の実際の容貌や声の使用は対象外として、知的財産権保護への配慮も明示されました。この動きは、ハリウッドがAI技術を積極的に受け入れる大きな転換点と捉えられています。
2.生成AI活用で革新ゲームが受賞 ―「生成AI大賞2025」グランプリは『神魔狩りのツクヨミ』に
12月11日に開催された「生成AI大賞2025」で、国内の生成AI活用事例の中から株式会社コロプラの新作ゲーム『神魔狩りのツクヨミ』がグランプリを受賞しました。本アワードは、一般社団法人Generative AI Japanと日経ビジネスが共催し、生成AIの優れた実装とビジネス・社会への貢献を評価するものです。『神魔狩りのツクヨミ』は、AIによるオリジナルカード生成を体験の中心に据え、ユーザー行動を基にした唯一無二のクリエイティブを実現。審査員からは、その独創性とエンターテインメント性が高く評価され、応募多数の中から最高賞に選ばれました。この受賞は、生成AIを活用したゲーム設計が日本のデジタルコンテンツ分野で新たな地平を切り拓いた象徴的な出来事です。
3.ソフトバンク、法人向け自律型AIエージェント「AGENTIC STAR」を本格提供
ソフトバンクは2025年12月11日、法人向けAIエージェントプラットフォーム「AGENTIC STAR」の提供を開始し、企業の業務効率化を強力に支援します。本サービスは、単なるAIチャットではなく、利用者が業務の「目的」を伝えるだけで、AIが最適な手順を自律的に立案・実行する自律型エージェントです。約80種類のツールを組み合わせて文書作成やデータ分析、コーディングまで対応し、従来の作業負荷を大幅に軽減します。標準仕様の「MCP(Model Context Protocol)」にも対応し、社内システムやクラウドサービスとシームレスに連携可能です。社内先行導入では開発工数が最大90%削減されるなど、実運用での効果が確認されています。この進化により、中小企業でも高度な業務自動化を手軽に導入できる環境が整い、DX推進の重要な一手となるでしょう。
4.キリンの独自AI「FJWLA」が変えるビール開発――おいしさ成分を見つけて味を提案
キリンホールディングスは、独自開発したAI「FJWLA(フジワラ)」を活用し、ビールの商品開発を高度化しています。ビールの味わいは、苦みやコクなど複数成分の複雑な組み合わせで決まるため、従来は開発担当者の経験に依存する部分が大きい分野でした。そこで同社は、長年蓄積した成分データと、約20年分の消費者調査データをAIに学習させ、おいしさへの寄与を数値化しました。味に課題がある場合、AIが改善につながる成分を提案します。比較試飲ではAI活用商品の評価が高く、2026年以降発売の商品へ順次反映予定です。人の感性とAIを融合した新たなものづくりとして注目されています。
WA²でご紹介したニュース
AIで効率化のはずが逆効果?開発現場に潜む“サボるAI”問題
AI活用で開発効率が上がるはずなのに、なぜ現場は疲弊していくのか。本記事では、AI導入によって生まれる「1人デスマーチ」や、指示を省略・簡略化する“サボるAI(Lazy AI)”問題の構造を解説します。AIが期待を裏切る技術的背景を整理したうえで、マネジメント層と開発現場それぞれが取るべき具体策を提示。AIに振り回されず、人間が主導権を持って働くための実践的ヒントが分かります。DX推進担当者やエンジニア必読の内容です。
「AIを同僚として歓迎」7割超、分かれる賛否とその背景
AIを“同僚”として受け入れる人が7割超に達する一方で、現場では賛否が分かれています。本記事では、Workday社の調査を手がかりに、AIを「助けてくれるパートナー」と捉える層と、「評価・管理する存在」として警戒する層の心理を整理します。さらに、積極派と慎重派の摩擦が起きる理由を解説し、AIを良き同僚にするための実務的な3ステップ(職務定義、Human-in-the-loop、小さな成功共有)を提示します。DX推進や人事、チームマネジメントに役立つ視点が得られます。
AIを独学で学ぶには?最短ロードマップとおすすめ勉強法
AIを独学で学びたいビジネスパーソン向けに、最短で成果へつなげる学習ロードマップを解説する記事です。ゴールは「AIエンジニア」ではなく、AIを副操縦士として使いこなす“指揮官”になることだと整理し、①基礎リテラシー(仕組みとリスク理解)②プロンプト力(指示の型を習得)③業務実装(ノーコードやAPI連携)という3ステップで学び方を提示します。動画×ハンズオン、日々の業務での壁打ち、一次情報の収集など挫折しにくい勉強法も紹介し、明日から実践できる形に落とし込みます。
AI投資の偏り顕著、ツール重視で人材育成が後回しに
生成AI導入が進む一方で、企業投資が「ツール偏重」になり、人材育成が後回しになる“AIインバランス”を解説する記事です。高額なライセンスや最新機能に投資しても、学習・検証・業務プロセス改革といった無形資産への投資が不足すると、導入直後に生産性が一時低下する「生産性Jカーブ」の谷で停滞しやすい点を示します。さらに、MITの「1:10の法則」や「生成AIは自動販売機ではなく楽器」という比喩を通じて本質を整理し、内部リスキリング、研修の伴走・習慣化、評価制度への組み込みなど、明日から着手できる“人への投資”策を提案します。
GoogleのAIグラス登場、最強AIデバイスなのではないか?
最近、Googleが発表に近づいているとされる新型AIグラス。これ、単なる「通知が見れるメガネ」じゃないんです。Gizmodoなどの報道を見る限り、これは「最強のAI(Gemini)が、あなたの目と耳をジャックして、脳みそを拡張するデバイス」になりそうです。ビジネスの現場でどう化けるかという視点で、本音で深掘りしていきます。
「2年後、ほとんどのエンジニアはコーディングをしていないかもしれない」。では、エンジニアは不要になるのでしょうか? 答えは断固として「No」です。 むしろ、これからのエンジニアは「より本質的なクリエイター」へと進化を遂げることになります。今回は、AWSが示した未来図を紐解きながら、「コードを書かない時代のエンジニアの価値」と「企業が今すぐ打つべき手」について、綺麗事抜きの本音で深掘りしていきます。
まとめ
今週のAI業界では、エンターテインメント、ゲーム、業務自動化、食品開発といった幅広い分野で、AIの実用化が一段と進展しました。特に、ディズニーによるOpenAIへの大型出資と「Sora」を活用したキャラクターAI動画の展開は、生成AIが本格的にコンテンツ産業の中核へ入りつつあることを示しています。
国内では、「生成AI大賞2025」でコロプラのゲーム『神魔狩りのツクヨミ』がグランプリを受賞し、生成AIを前提としたゲーム設計が評価されました。また、ソフトバンクは自律型AIエージェント「AGENTIC STAR」を正式提供し、企業の業務自動化やDXを加速させる動きが鮮明になっています。キリンの独自AI「FJWLA」によるビール開発も、人の感性とAIを融合したものづくりの好例として注目されました。
一方、WA²では「サボるAI」問題や、AIを同僚として受け入れる際の賛否、AI独学のロードマップ、ツール偏重による人材育成不足といった“現場視点”の記事を複数掲載しました。技術の進化と同時に、使い方・人材・組織設計がより重要になっていることが浮き彫りになっています。
AIの導入フェーズから活用・定着フェーズへと移行する中で、企業や個人がどのようにAIと向き合うかが、今後ますます問われていくでしょう。
来週も、AI技術の最新動向とビジネス・社会への影響を分かりやすくお届けします。
それでは、また来週!






